治療して治すの間違い
病気を治療して健康を取り戻すには、治療法から考えるのは間違いです。
病気に注意を向けて治療したとしても、病気だけを相手にするので、その状態はとても健康とは呼べません。
病気を治そうと考えるから、結局は治ったとしても手術でどこかの部位を取り除いてしまったり、菌やウィルスをやっつけるだけだったり、もしかするとついでに正常細胞まで被害を被ったりしてしまうのです。例え、その病気ではない状態になっても、その人が本当に健康になったとは言えないのが現状です。
治すとともに健康になるというよりも、健康になった結果、その病気も治るというのが本来のあり方です。
そのためには治療法を考えるよりも、「人はどうして病気になるのか?」あるいは「健康とは何か?」ということをハッキリさせなければなりません。
ほとんどの方が考え方を間違っているのですが、人間が病気になるのは本当はおかしい。というのは菌が入ってきても、その菌をやっつける免疫システムがあります。あるいはウイルスに対しても免疫が対処するようにできています。
実際、事故などで怪我をしても、ほとんどは時間とともに治るわけです。だから本当は人間というのが正常に機能しているのであれば、状況や環境がどんな悪条件であってもそれに対して、健康を維持する能力を本来は持っています。菌やウイルス、ストレスなど一般に病気の原因と考えられているものに対しても、それらを処理し健康を維持するシステムは正常に持ち合わせているのです。
健康を維持する本来の機能を失ってしまうような、原因があるから病気になるわけです。
病原菌に感染しても何ともない人がいます。ウィルスも同様です。インフルエンザが流行って、ウィルスにさらされていても平気な人がいるのです。ストレスも然り。相当なストレスでも平気な人もあれば、少しのストレスで重篤な病気になってしまう人もいます。
ウィルスや菌、ストレスが悪いのではなく、これらに負けてしまう体にしてしまったのが、病気の本当の原因です。
免疫システムなどで、対処できる機能が備わっています。
腫瘍などは腫瘍ができたから悪いのでなく、正常な機能を失った結果腫瘍ができているのです。
高血圧も血圧が高いから悪いのではありません。血圧を上げざるを得ない状況だから、高くなっているのですから、下げれば良いというのでは本末転倒です。
では、その原因というのは何かというと、それは人間を正常に機能させていないことです。言い方を変えると人間を、正しく扱ってないという事です。
人間として正しく生活をしてない、正しくない生活の営みが、要するに人間の正常な機能を損なわせて、その現象を病気と呼んでいるわけです。
さて、それでは人間の営みとは何でしょう。
まず、体を動かしますね。身体を動かす。この動作が正しくなければ力学的に調和が乱れて、体が歪んできます。治療として、体の歪みを矯正しても、体の動かし方が間違っていれば、またからだが歪むのは時間の問題です。
次に食べる営みがあります。食事というのはエネルギーの役割がありますが、体の材料でもあります。自動車や家などの建物や、椅子や机であろうと、材料が悪いと結局出来上がりである完成品も粗悪なものになります。例えば自動車のタイヤを紙にしたら、自動車として、少しは走るかも知れませんがすぐにすり減って自動車として昨日しなくなります。材料の性質が粗悪だというのなら、少し性能が落ちる程度ですが、全く違うものを使ってしまうと、似たものができても自動車として全く機能しません。重篤な病気はこの状況と似ています。あまりにも人間の食べ物(材料)からかけ離れていると、出来上がるのは人間のようでも人間の機能を果たさなくなってしまいます。
最後に、精神活動です。心理的な事が身体に影響するというのは、最近、常識になっています。
これらの営みには正しいやり方があるのですが、誰もそれを教わった人はありません。動物の場合は、本能を邪魔する物が少ないので、それほど間違った扱いはしていませんが、人間の場合は文明の発達により、本能は邪魔され知識もなくその結果、乱れてしまっているのが現状です。
人間は正しく扱い、正常に機能させていれば、免疫をはじめとしてあらゆる働きが充分に機能し、病気しないどころか完全に機能してくれるわけです。
病気はその反対で体の歪み(動きの歪み)、食の歪み、心の歪みが原因で、病気というのは起こってきます。